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| 006雪の木に降り掛かれるを詠める 春立てば花とや見らむ白雪(しらゆき)の掛かれる枝に鶯の鳴く
 素性法師
 (译)咏降雪挂枝
 瑞雪挂古枝,宛若梅花笑;黄莺枝头啼,争把新春报。
 
 007 題知らず
 心指し深く染めてし折りければ消えあへぬ雪の花と見ゆらむ
 よみひと知らず
 或人の曰(いは)く:「前太政大臣(さきのおほきおほいまうちぎみ)の歌也。」
 (译)无题
 深爱笃念久,聊以折梅枝;点点残雪白,乍看梅花似。
 有人说是“前太政大臣”之歌。(注)前太政大臣,指藤原良房。
 
 008  二條后の春宮(とうぐう)の御息所(みやすどころ)と聞こえける時、正月三日御前(むつきのはるか)に召して、仰(おほ)せ言有(ごとあ)る間に、日は照りながら雪の頭に降り掛かりけるを詠ませ給ひける
 春の日の光に當たる我(わ)なれど頭の雪となるぞ侘びしき
 文屋康秀
 (译)闻二条后移春宫御息所,正月初三奉召于御前,言谈间,晴空中雪降头顶,咏之。
 日临春光暖,雪落项头白;感此怀吾身,寂寞从中来。
 
 009  雪の降りけるを詠める
 霞立ち木(こ)の芽もはるの雪降れば花無き里も花ぞ散りける
 紀貫之
 (译)咏雪降
 紫雾笼梢头,枯枝绽新芽;春雪漫天舞,僻乡也飞花。
 
 010  春の初めに詠める
 春やとき花や遅きと聞き分(わ)かむ鶯だにも鳴かずもある哉
 藤原言直
 (译)初春所咏
 此岁春来早?抑或花开迟?举首问黄莺,黄莺亦无词。
 
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