|
39(3)
でもこれで、おそらく、また死体がひとつ増えた。鼠、メイ、ディック?ノース、そしてキキ。これで四つだ。残りはあと二つ。これ以上誰が死ぬんだ?でもどうせみんないつか死ぬんだ、と僕は思った。遅かれ早かれ。そして白骨となって、あの部屋に運ばれるんだ。様々な種類の奇妙な部屋が僕の世界に結びついていた。ホノルルのダウンタウンの、あの死体を集めた部屋。札幌のホテルの、暗く冷やかな羊男の部屋。そして五反田君がキキを抱いていたあの日曜日の朝の部屋。いったい何処までが現実なんだろう、と僕は思った。僕は頭がどうかしてしまっているのだろうか?俺はまともなんだろうか、と。あらゆる出来事が非現実の部屋で起こって、それが徹底的にデフォルメされて現実の中に持ち込まれたみたいに感じられた。いったい何がオリジナルの現実なんだろう?考えれば考えるほど、真実が僕から遠ざかっていくように感じられた。雪の降りしきるあの三月の札幌は現実だったのだろうか?それは非現実に見えた。ディック?ノースと二人でマカハの海岸に座っていたことは現実なんだろうか?それも非現実に見えた。それに類することはあったと思うのだが、それはオリジナルの現実ではないような気がした。だって片腕の男にどうしてあんなに綺麗にパンが切れるのだ?どうしてホノルルのコールガールがキキの案内した死の部屋の電話番号を僕に書き残していくのだ?でもそれは現実であるはずだった。何故ならそれが僕の記憶している現実だからだ。それを現実としてみとめなくなったら、僕の世界認識そのものが揺らいでしまうことになる。
僕の精神は狂いを見せ、病んでいるのだろうか?
それとも現実が狂いを見せ、そして病んでいるのだろうか?
わからない。わからないことが多すぎる。
でもいずれにせよ、どちらが狂ってどちらが病んでいるにせよ、僕はこの中途半端なまま放置された混乱の状況をきちんと整理しなくてはならなかった。そこに含まれているものが哀しみであれ、怒りであれ、諦めであれ、僕はとにかくそこに終止符を打たなくてはならないのだ。それが僕の役割なのだ。それがあらゆる物事が僕に示唆してきたことだった。そのために僕は様々な人々と出会い、この奇妙な場所にまで運ばれてきたのだ。
さて、と僕は思った。もう一度ダンスのステップを取り戻すのだ。みんなが感心するくらいうまく踊らなくてはならない。ステップ、それが唯一の現実なのだ。それはきちんと決まっていることなのだ。考えるまでもない。それは僕の頭の中に一OOOパーセントの現実として刻みこまれている。踊るのだ。すごく上手に。五反田君に電話をかけて、こう訊くのだ。「ねえ、君がキキを殺したのか?」と。
为此,恐怕又要增加一个尸体。老鼠、メイ、ノース、接着是奇奇。这已经是四个了,剩下的后面还有两个。我想:后面谁会死呢?什么原因大家什么时间死?那是迟早之事。接着变成白骨,被运到那个房间。各种各样奇妙的房间集结到我的世界。火奴鲁鲁的ダウンタウン的那个集中尸体的房间、札幌宾馆的那个黑暗冰冷的房间、还有五反田拥抱奇奇的那个星期日早上的房间。我想:到何处才变成现实呢?我的脑子有点不正常吗?我还是正常的呢?让人感觉到,所有发生的事都在非现实的房间发生,就像它被彻底变形被带入到现实之中那样。到底什么是真实的现实呢?越想越觉得,真实从我这里远离而去。连续降雪的三月的札幌是现实吗?看上去那是非现实的。和ノース一起两人坐在マカハ的海岸上是现实吗?那也是非现实的。和这些类似的东西是有的,但那并不是真实的现实。一只手臂的男的怎么会那么漂亮的能切面包?为什么火奴鲁鲁的电招女郎能给我留下奇奇引导的死去房间的电话号码?所以那是现实的。为什么那些是我的记忆中的现实呢?若把那些认为是现实的话,我的世界认识就会动摇。
我的精神错乱,正在发病之中吗?
还是现实在错乱,而且在发病之中呢?
不明白。不明白的事真是太多了。
无论如何,不管是谁在错乱不管是谁在发病,我必须要整理好这个半途而废的而放弃的混乱的状况。在那里所包含的东西有悲衰、愤怒怒、无奈等,我必须给它打上休止符。那是我的任务。那是所有东西向我暗示之事。为此让我见到各种各样的人,把我运到各个奇妙的地方。
我在想,那么,再一次找到跳舞的舞步。必须要跳到让大家佩服的水平。舞步,那是唯一现实的东西。那是非常正规的决定。也不必做什么思考。那是1000%当做现实铭记于我的脑中。跳舞吧。很高水平地跳。向五反田打电话,就这样问:“那个,是你杀了奇奇吗?” |
|