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孙过庭《书谱》原文、汉译文、日译文(31)
【原文】
至有未悟淹留,偏追劲疾;不能迅速,翻效迟重。夫劲速者,超逸之机,迟留者,赏会之致。将反其速,行臻会美之方;专溺于迟,终爽绝伦之妙。能速不速,所谓淹留;因迟就迟,讵名赏会!非夫心闲手敏,难以兼通者焉。
【汉译文】
有些人不懂得行笔的淹留,便片面追求劲疾;或者挥运不能迅速,反而故意效法迟重。劲速的笔势,是表现超迈飘逸的关键;迟留的笔势,则具有赏心会意的情致。能速而迟,行将达到荟萃众美的境界;专溺于留,终会失去流动畅快之妙。能速不速,叫作淹留,行笔迟钝再一味追求缓慢,岂能称得上赏心会意呢!(如果)不是心境安闲与手法娴熟,那是难以做到迟速兼施、两相适宜的。
【日译文】
また書には「淹留」則ちゆっくりと筆を働かす書き方があるが、それを会得しないで、もっぱら早書きを追い求めたり、早書きもできないのに、遅書きを学ぼうとする者がある。そもそも早書きというのは、飄逸脱俗の趣を持たせる働きがあり、遅書きはじっくり味わう興味を持たせるものがある。初め早書きをして遅書きに返してゆけば、美しさを味わう遅書きに落ち着いてゆく。専ら遅書きだけでは、群を抜いた作品はできなくなる。早書きできて、しかも単なる早書きでないのが、いわゆる「淹留」であり、遅書きに始まって遅書きに終わるのは、真の美しさを味わう書き方ではないのである。嵆康の言う「心は閑にして手は敏」の境地を会得した人でなければ、早書きと遅書きに兼通することは難しい。 |
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