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春・・・・・・・・目出度さも つう位也 おらが春
痩蛙 まけるな一茶 是にあり
雀の子 そこのけそこのけ 御馬が通る
我と来て 遊べや親の ない雀
雪とけて 村一ぱいの 子ども哉
夏・・・・・・・・五月雨も 中休みかよ 今日は
やれ打つな 蝿が手を摺り 足をする
古郷や 蝿まで人を さしにけり
わんぱくや 縛られながら よぶ蛍
梅雨晴や 二軒並んで すす払い
秋・・・・・・・・名月を 取ってくれろと なく子哉
秋風に あるいて逃げる 蛍かな
秋風や むしりたがりし 赤い花
おさな子や ひとり飯くふ 秋の暮
古郷の 留守居も一人 月見哉
冬・・・・・・・・大根引 大根で道を 教へけり
あこが餅 あこが餅とて 並べけり
ともかくも あなた任せの としの暮
大根ひく 拍子にころり 小僧かな
雪ちるや おどけもいへぬ しなの空 |
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