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「サトウさんですか」
「はい、砂糖です・・・」
えっと、調理している場合じゃないですけど、何故「砂糖」ですか?
この苗字との出会いは学校の刊行物でした。一篇の文章の作者の名前に目が止まりました。そうだ、「砂糖○○」って書いています。初めての反応は、編集者の誤りではあるまいか、今のパソコン時代によくこういうジョックが多いですよね。だが後ほど先生と話し合った時、なんと、これは本物の砂糖さんってことは確認しました(逆に先生は佐藤と間違って書いたことがしょっちゅうあるらしいです)。それでは、今回は、砂糖の話をしましょう。
まず、珍姓について、ルーツ解明方法を説明いただきます。不思議と思われる苗字に出会ったら、以下のような切り口から行けば、何となく分かるようになります(あくまで可能性ありだけです)。
1、
地名(90%以上の苗字が地名から由来したと言われる)
2、
日常生活用語(職業や、信仰、品物、生物などの分野)
3、
当て字(一番難解で謎解きみたいなケースが多い)
4、
その他(念のため・・・)
では、「砂糖」については、どう考えたらいいのですか?
早速、苗字ランキングのデータベースから調べてみたら、日本全国において9-40件くらいの「砂糖」苗字が確認しまして(ランキングの順位は約50000位前後と言われています)、特に、多くは宮崎県日南市星倉に分布している状況が分かりました。
そして、宮崎県日南市と「砂糖」の関係については、日本における砂糖の栽培史を調べる必要が出てきました。今の生活にとって、砂糖の存在があまりにも普通すぎますけど、時代を遡りましたら、砂糖はかつて大変貴重な食品、医薬品でした。従来の砂糖はサトウキビ(中国語:甘蔗)から作ったもので、サトウキビは光熱の栽培条件に厳しいため(原産地はもともと太平洋南の島)、長い年代を経て、東南アジアからインド、インドから中国、中国から琉球(1623年前後から始まり、当時は黒砂糖でした)、やっと最後は九州と四国の南部まで栽培できるようになりました。
日南市は当時その一つのサトウキビ産地でした。今までも江戸時代末期から伝承された「さとねり」と呼ばれる黒砂糖の手作業は続いています。2002年までの情報によりますと、当地に5戸のサトウキビ農家がまだ残しています。
地名から検索してみました結果、日本に「砂糖」という地名に当てるところは見つかりませんでしたが、非常に重要な農産業である「砂糖」を生産者たちの苗字にすることが不思議ではないでしょう。実は、「塩さん」(磐城国石城郡塩邑発祥)、「醤油さん」(千葉県千葉市花見川区に存す)、「味噌さん」(利尻島など北海道に存す)、「酢さん」(富山県新湊市に存す)も本当に存在しているようです。結論を言いますと、「砂糖」という苗字の由来については、砂糖産地の人たち(あるいは外の人間から)が同じ仕事をしている仲間たちに専属的な呼び方をつけたことが、この苗字の発祥であると考えています。
だけど、今回の調べはあくまで机の上の創作なので、実際の「砂糖さん」に話し合うチャンスができませんでした。同学校の砂糖さんも卒業したらしいですから、出身地についてのことが聞いてもらえないで非常に残念です。もし「砂糖」と名乗りの方が出身地は砂糖産地ではなければ、「佐藤」の当て字である可能性もあり得るため、今回の調べがナゾは存在するままのうちに終わらせていただきまして、ご了承ください。
最後、砂糖の話に関わる「附子」(ぶす)という狂言作品を少し言及したいと思います。結構面白いストーリーですけど、特にタイトルの読み方にご注目してください。それは現在にも使われるある言葉の由来の一説と言われています。失礼いたしました。
以上でございます。
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