久しぶりに来ました。暗証番号や操作など忘れるぐらいでした。（＾＾；Ａ）

　夕夏ちゃんと知り合ってもう３年も経っています。彼女は中国に一年間留学したことがありますから、中国語で簡単な会話なら話せます。今は彼女とすっかり仲良くなってしまいました。だけど、最近、ちょっと気がついたことがあります。それは夕夏の中国語の言葉遣いです。彼女は私と会うたびに、必ず「ニーハオ」の挨拶言葉から会話を始めるのです。何か変な感じがしました。そこで、私は「もう「ニーハオ」を使わないでね。」と彼女に言いました。すると夕夏は大変困った顔で「何で？「ニーハオ」は挨拶言葉じゃない？「こんにちは」の意味だよね。」って。

　　そうです。確かに「ニーハオ」は中国語の挨拶言葉です。でも、どちらかと言えば、これはれっきとした挨拶言葉であって、親しい友人同士にはあまり使わないらしいです。恐らく、日本語の「こんにちは」もそうでしょう。出かけようとするとき、スーパーから帰ってきたお母さんと玄関でバッタリ逢った時、「こんにちは」といいますか？！おそらく言わないでしょう。その代わりに、「お帰り」とか「何を買ったの？」とか「手伝おうか」などを言うでしょうね。　ですから、挨拶言葉は必ず「こんにちは」や「ニーハオ」のような言葉だけではありません。、「お帰り」「何を買ったの？」「手伝おうか」「どこに行くの？」などなど全部挨拶の言葉に成れるのです。しかも場合や相手によって、「こんにちは」よりずっと雰囲気に似合います。　

　　言い換えれば、「こんにちは」や「ニーハオ」で会話が始まるのを見たら、まず、その二人は親しい友人同士ではないと判断できましょう。

　　因みに、私の友人の多くは、良く日本人と仲良くなれないねと文句を言っています。もっと親しくなりたいと近づいたら、向こうは逃げてしまうのです。これは、多分、中国人と日本人の「親しい」に対する「縄張り」がそれぞれ違うと思われます。日本人にとって、こんな距離なら、もう十分仲がいいと言えるのに対し、中国人にとっては、まだまだです。こんな距離なら、普通の友人同士しかいえません。もっと距離を縮めないと、親友になれないという心理的な縄張りが違っているようです。中国人にとっての親友距離は、日本人とって、すでに自分のプライバシーに侵害され、かえって反感があり、逃げてしまいます。　違う文化環境の下で育てられた人と付き合うとき、本当に注意しなければならないことがたくさんあるのですね。