「課長、今、いいですか?」
ついこういってしまうが。。。
学生時代はいわゆる「ジコチュー」、自己中心でも良かったが、仕事の世界では、
そうはいかない。たとえばどんなに易簡単な内容であっても、上司に用件を伝えるときは、
初めに上司の都合を聞くことが大切になる。とても緊急思える内容であっても、上司はさらに
緊急な仕事に取り組んでいるかもしれない。まず、これから用件を切り出す旨を断り、その後
用件に移るのが部下としての配慮と言える。
とはいえ、「課長、今、いいですか?」という言い方は、少々軽々しすぎる。目上の人に対する
言葉として、ふさわしい言葉とはいえない。
課長の都合を聞くときは、「良い」よりもあらたまった表現である「よろしい」を使うのが基本。
さらに「ですか」よりも、「でしょうか」の方が丁寧な言葉遣いとなる。この場合なら、
「課長、今、よろしいでしょうか?」となるわけだ。
この「よろしい」は、都合を聞くときだけでなく、上司の判断を仰ぐときにも応用できる。たとえば
仕事のスケジュールを見せるとき、「この仕事はこのように進めていいですか」ではなく、
「よろしいでしょうか」ときく。さらに丁寧に「よろしゅうございますか」と言ってもかしこまりすぎ
と感じる人は少ないはずである。
上司に対するときは「いい」という言葉は常に「よろしい」に置き換える、と覚えておくいいだろう。
ついでに言えば「よろしいでしょうか」ときかれて「よろしいです」と答えるのは笑い話によくあるパターン。
ビジネス社会ではもちろん通用しない。正しくは「はい、結構です」である。
切り出す:切って取り出す。特に木材や石を切って運び出す。
大切な話・用件などを言い始める。
軽々しい(かるがるしい):言動に責任が伴わないさま。軽率だ。
ついでに:あることをする、その機会を利用して。その折に一緒に。