【こちら、山田課長でございます】

会社と会社の取引の世界で、営業マン同士で話がつけば、次は上の者同士の出番。先方の会社の偉い人が自分の会社の課長を尋ねてくることもあるはずだ。しかし、案内するときに敬語の落とし穴が待っている。

「こちら、山田課長でございます」と言って引き合わせたら、大切な商談にもヒビが入りかねない。

ここでまずいのは、まず「こちら」という言い方である。「こちら」という言葉には敬語の意味が込められているのだ。この敬称である「こちら」を自分の会社の課長に対して使ったのでは、来客は軽く扱われたことになる。

ビジネスの世界で自分の会社の人間に敬称を使わないのは大原則。自分の課長に「こちら」では、その大原則に外れるのだ。

また、「山田課長でございます」の「山田課長」という言い方も避けたい。「山田課長」という言い方は「山田さん」的な敬称の意味にとれないこともないのだ。それよりも、「課長の山田です」といった方が、来客にへりくだった印象を与えることができる。そうなると、自社の課長を来客に紹介するときは、「△△部××課、課長の山田です」とまとめてみることだ。こういえば、つつがなく上のレベルの商談に移っていくはずだ。

つつがない　无恙，平安，顺利。

　　　　　　恙無く暮らす。

ひきあう　互相拉，互相拽　

　　　　　合算，划得来，有利。