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春節は中国大陸や台湾、シンガポールなどの中華圏で最も重要とされる祝日で、2010年の春節は2月14日でバレンタインデーと重なる。
中国の正月と言えば、まず餃子。季節を問わず食卓に並ぶ餃子であるが、中国北方では正月の象徴とされており、特別な意味が込められている。普段は主食の一種でしかない餃子が、正月には中国古代のお金の形に見え、吉祥物とされる。正月の朝に餃子を食べることで、今年はお金がたくさん稼げますようにとの願いが込められている。これに対し南方では、一年が甘くなりますようにとの願いから年糕を食べることが多い。
中国の正月には春聯を貼る習慣がある。春聯というのは、縁起の良い成句を書いて玄関などに貼る赤い紙のことであるが、一般的に除夜に春聯を貼ることが多い。春聯の赤はお祝いの色であり、書かれている内容も国家の山河を讃美するものもあれば、将来のゆとりのある暮らしを祈るものなど、吉祥にかかわる言葉が並べられており、お祝いムードが溢れている。
日本の大晦日の「紅白歌合戦」にあたるものが、中国では「中国春聯歓晩会」。中国だけでなく、今では世界の各主要都市にも配信されている。中国全民が心待ちにしている番組で、内容も充実しており視聴率も非常に高い。各省では何ヶ月も前からプログラムを調整して中国中央テレビ局と協議を重ね、厳しい審査を合格した後に番組に出られる。番組は夜8時から翌日の1時くらいまで放送されるが、途中、0時の10秒くらい前から新年のカウントダウンが始まり、0時になると同時に鐘が撞かれ、一斉にあちこちで花火があがる。花火は中国人にとっては、結婚式や中秋節などの重要な節目に不可欠なものであるが、正月の花火は一層激しく、花火の色や形も鮮やかになってきている。
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