偶然テレビで昔一時的に有名だった俳優を見てから、
両親が子供に与える影響ってやはり大きいなと思った。
その俳優は以前、テレビのドラマや映画でよく主役を演じていて結構有名だったんだけど、私はあまり好きじゃなかった。
元々、私には演技力の善し悪しを見分ける能力なんてさらさらなかったし、そもそも、その頃の私はそういう好き嫌いを分けるにはまだ幼かった。
「こいつ、演技力下手くそ!こいつが演じるものは皆つまらなすぎるなあ。」
その俳優が出てくるたびに、お父さんはこんなことを口にしていた。
その言葉の影響からか、私もその俳優のことはなかなか好きになれなかった。
幼い頃の我々にとっては、両親は神様同然の存在だったのかもしれない。
両親が言っていること、やっていること、考えていること、それら全てが無意識に受け入れられてしまう。
そして、両親の期待に応えようと必死になる。
今になって気づいたことなのだが、親の影響って、そう簡単に手放せるものじゃないと思う。
もちろん、失敗などの口実にはならないし、子供の頃に戻ってもう一度やり直すというわけにもいかないし、
まあ、もうこうなってしまったことだから、これからは自分で何とかするしかないでしょう。