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永井 荷風(ながい かふう)
作者:    出处:nioumiya    发表时间:2007-03-19    浏览次数:     

永井荷風(1879-1959) -------------------------------------------------------------------------------- 昭和34年(1959年)4月30日、耽美派文学のリーダー格として一時代を築いた永井荷風が亡くなりました。79歳でした。 永井荷風は本名永井壮吉。明治12年(1879年)12月3日東京に生まれ、ゾラの影響を受け、明治36年からフランスとアメリカに留学、慶応大学の教授を勤める傍ら「三田文学」を主宰して作家活動を行います。 永井や谷崎潤一郎らの耽美派は島崎藤村・田山花袋らの写実的な自然派文学に対して空想の働きを重視し、感覚的に美しい小説を目指していました。彼ら以外に泉鏡花、木下杢太郎、北原白秋らの活動があります。 永井は明治の西洋至上主義的風潮への反発から江戸の町を舞台にした作品を好み、特に晩年は江戸の花柳界を描いたものが多数発表されています。昭和27年文化勲章受章。 主な作品に「あめりか物語」「ふらんす物語」「すみだ川」「腕くらべ」「墨東綺譚」「つゆのあとさき」「断腸亭日仭工胜嗓ⅳ辘蓼埂 ●「ふらんす物語」● 横浜正金銀行(東京銀行を経て現東京三菱銀行)リヨン支店勤務を命じられ、アメリカから渡仏した荷風のフランス滞在記。しかし、荷風のフランスへの熱い思いにも拘らず、滞在期間は11ヵ月半と短いものでした。文庫本で250頁位と特に厚い一冊ではないのですが、その一章、一章がひとつの作品に値する程の重みをもった、凄い作品です。また、本書における荷風のフランスに対する見方が、感覚的に現代人とあまり差がないことに驚きます。荷風の観察眼は鋭く、外国だからといって臆するところがありません。それは、アメリカ滞在4年という体験があったからこそ、なのかもしれません。冒頭から、荷風には、勤める為に遠路旅して来たという雰囲気はまるでありません。むしろ旅行者のそれに近いと言えます。本質的に荷風という人は、アウトサイダーに徹底した人だったように思います。場所はフランスとはいえ、荷風にとっては「濹東綺譚」の浅草界隈とまるで変わるところが無いようですし、フランスの娼婦との出会いも、浅草周辺の私娼らと何の変わりもないようです。結局、荷風はそれらに交わることなく、ただ通り過ぎるだけの存在であったという印象を受けます。充分に堪能した作品なのですが、読了後は、残念なような、肩の荷を下ろしたような、そんな入り混じる気分を味わった一冊です。 ●「すみだ川・新橋夜話」● 「すみだ川」幼馴染であるお糸と長吉の、異なる宿命を描いた作品。お糸は花柳界へ入り込んでいき、母親に進学・立身を望まれる長吉は取り残されます。長吉の寂しさ、哀感よりも、花柳界において自分の道を切り開いていこうとするお糸の明るさ、逞しさがより強く感じられます。根底に、荷風の花柳界に対する肯定がある故の作品、と感じます。 「新橋夜話」12篇の小品を集めた作品です。花柳界や浮かれ女達を下に見ず、同じ高さに立って彼女たちを見ているという、 荷風の視線の位置が感じられます。と言って、彼女たちに同情している訳ではありません。突っ放しているという 向きさえ、充分感じられます。とくに記憶に残った話は、「掛取り」、「五月闇」、「祝盃」の3話。 ●「濹東綺譚(ぼくとうきたん)」● 小説家大江匡は、小説の材料を探しに隅田川の向こう側へ足を伸ばした際に雨に降られ、それが縁で雪という若い私娼と知り合います。それから、大江は足繁く、向島・玉の井の私娼窟、雪の元へ通うことになります。 本書は、その玉の井を舞台に、大江と雪の関わり及び周辺の風情を、日記の如く綴った作品です。また、この作品は、大江の「失踪」という小説の構想が玉の井を舞台として進められていく、という二重構造を持っています。他で味わえないような情趣に充ちており、荷風の代表作として名高い作品です。しかし、けっしてそれだけの魅力ではありません。荷風自身の実体験を思わせるところが多分にあり、小説とも随筆ともつかぬところが、この作品の他に類のない魅力だと言えます。読み始めから、面白さを予感させるゾクゾクするような思いに捕らわれました。文章のひとつ、ひとつが何とも面白く、滲み出るような味わいを感じさせられるのです。本書では、玉の井周辺の風情、雪の人柄、暮らし振り。それらが味わいを加えて語られていきます。頁数にするとごく薄い一冊ですが、思い返す度に小説中の世界が広がっていくような、そんな読後感があります。読み逃したら勿体無い!という一冊。
责任编辑:Mashimaro

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