您当前的位置:首页 > 学习资料 > 日本文学 > 原著
卖火柴的小女孩(日文版)
时间:2007-03-15 01:20:20  来源:karl7758521|http://coffeejp.com/bbs/viewthread.php?tid=13296  作者:


 少女はもう一度マッチをすりました。少女のまわりを光がつつみこんでいきます。前を見ると、光の中におばあさんが立っていました。明るくて、本当にそこにいるみたいでした。むかしと同じように、おばあさんはおだやかにやさしく笑っていました。「おばあちゃん!」と、少女は大声を上げました。「ねぇ、わたしをいっしょに連れてってくれるの? でも……マッチがもえつきたら、おばあちゃんもどこかへ行っちゃうんでしょ。あったかいストーブや、ガチョウの丸焼き、大きくてきれいなクリスマスツリーみたいに、パッと消えちゃうんでしょ……」少女はマッチの束を全部だして、残らずマッチに火をつけました。そうしないとおばあさんが消えてしまうからです。マッチの光は真昼の太陽よりも明るくなりました。赤々ともえました。明るくなっても、おばあさんはいつもと同じでした。昔みたいに少女をうでの中に抱きしめました。そして二人はふわっとうかび上がって、空の向こうの、ずっと遠いところにある光の中の方へ、高く高くのぼっていきました。そこには寒さもはらぺこも痛みもありません。なぜなら、神さまがいるのですから。


 朝になると、みすぼらしい服を着た少女がカベによりかかって、動かなくなっていました。ほほは青ざめていましたが、口もとは笑っていました。おおみそかの日に、少女は寒さのため死んでしまったのです。今日は一月一日、一年の一番初めの太陽が、一体の小さななきがらを照らしていました。少女は座ったまま、死んでかたくなっていて、その手の中に、マッチのもえかすの束がにぎりしめられていました。「この子は自分をあたためようとしたんだ……」と、人々は言いました。でも、少女がマッチでふしぎできれいなものを見たことも、おばあさんといっしょに新しい年をお祝いしに行ったことも、だれも知らないのです。だれも……
 また、新しい一年が始まりました。

 3/3   首页 上一页 1 2 3


推荐阅读
咖啡日语 Ver.7 Created by Mashimaro