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『翻译习作』日本語小説「怪人二十面相」第一章
时间:2009-06-24 15:35:41  来源:咖啡日语  作者:uin61

鉄のわな

麻布の、とある屋敷町に、百メートル四方もあるような大邸宅があります。
四メートルぐらいもありそうな、高い高いコンクリート塀が、ずーっと、目もはるかに続いています。厳しい鉄の扉の門を入ると、大きなソテツが、ドッカリと植わっていて、その茂った葉の向こうに、立派な玄関が見えています。
いく間とも知れぬ、広い日本建てと、黄色い化粧れんがを張り詰めた、二階建ての大きな洋館とが、かぎの手に並んでいて、その裏には、公園のように、広くて美しいお庭があるのです。
これは、実業界の大立物、羽柴壮太郎氏の邸宅です。
羽柴家には、今、非常な喜びと、非常な恐怖とが、織り交ざるようにして、襲い掛かっていました。
喜びというのは、今から十年以前に家出をした、長男の壮一君が、南洋ボルネオ島から、お父さんにお詫びをするために、日本へ帰ってくる事でした。
壮一君は生来の冒険児で、中学校を卒業すると、学友と二人で、南洋の新天地に渡航し、何か壮快な事業を起こしたいと願ったのですが、父の壮太郎氏は、がんとしてそれを許さなかったので、とうとう、無断で家を飛び出し、小さな帆船に便乗して、南洋に渡ったのでした。
それから十年間、壮一君からはまったく何の便りもなく、行方さえ分からなかったのですが、つい三ヶ月ほど前、突然、ボルネオ島のサンダカンから手紙を寄越して、やっと一人前の男になったから、お父様にお詫びに帰りたい、と言ってきたのです。

   铁圈套
麻布的某处住宅区里,有一坐数百平方米的大宅院。
很高很高的水泥围墙大概有四米多高,围墙绵延到视力所能看到的很远的地方.走进那庄严铁门后,可看到种植的高大的凤尾松,那浓密树叶的对面是个很气派的大门。
宽广的日本建筑不知道有多少间,这些建筑物和铺满了黄色花砖的两层楼的房子排成一条直线,那些建筑物的后面有个很大很漂亮的庭院,宛如公园一般。
这是实业界巨头羽柴壮太郎先生的宅俯。
今天羽柴家极其喜悦的心情和极其恐惧的心情交综错杂,袭击着这个家庭。
值得高兴的事,10年以前离家出走的长子壮一,从南洋婆罗洲岛回到日本,来向父亲谢罪。
壮一天生就是个冒险儿,中学一毕业就和自己的同学一起出国到南洋新世界,希望能创立一些雄伟的事业。但是其父亲壮太郎坚决反对不允许去,最终,壮一未经允许就离家出走了,乘坐一艘小帆船横渡南洋。
从那时起,没有任何有关壮一的消息,甚至连他的下落也不明确。但终于在三个月前,突然从婆罗洲岛的山打根方面来了信件,信上写到:我终于成为可以独当一面的男子汉了,很想回去向父亲大人请罪。

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